ドイツ機械工業連盟(VDMA)は12月18日、独業界の2014年の生産高が前年比1.0%増の1,990億ユーロとなり、08年に記録した過去最高(1,960億ユーロ)を更新するとの見通しを明らかにした。1~10月の生産高は前年同期を1.0%上回っており、14年の業界売上高も過去最高の2,120億ユーロに達するとみている。
輸出高は前年比1%増の1,510億ユーロで、生産高に対する比率は76%となる見通し。
1~9月の輸出高を地域・国別でみると、全体の43%を占める欧州連合(EU)向けは5.4%増加した。東南アジア向け(8.6%増)と北米向け(3.5%増)も堅調で、米国向けは5.9%伸びた。最大の輸出先国である中国向けは2.1%増だった。一方、中央・南アジアと南米向けはそれぞれ11.7%減、10.5%減と振るわず、EU以外の欧州向けも10.6%落ち込んだ。ロシア向けは16%縮小している。
15年は業界生産高が2,050億ユーロとなり、初めて2,000億ユーロの大台に乗る見通しだ。米国の産業ルネッサンスとユーロ安、原料価格下落に伴う世界経済の加速がプラス材料となる。リスク要因としてはロシア・ウクライナ危機、仏伊の構造改革停滞、経済成長を押し下げる独政府の政策を挙げている。