スイスの製薬大手ロシュ(バーゼル)は16日、フランスの医薬品開発会社トロフォスを買収すると発表した。神経筋疾患治療薬事業を強化する狙い。まずは前払金1億2,000万ユーロを現金で支払い、一定目標の達成に応じて最大3億5,000万ユーロのマイルストーンを上乗せする。
トロフォスは運動ニューロン病の1つであるせき髄性筋萎縮症の治療薬「olesoxime」を開発している。同薬の第2相臨床試験(3つある治験の第2段階)の結果は良好で、米国と欧州連合(EU)の認可当局から希少疾病用医薬品の指定を受けている。
ロシュはがん診断法開発の米ファウンデーション・メディシン(FMI)を買収すると12日に発表したばかり。買収を通した事業の強化を積極的に推し進めている。