製薬大手の独ベーリンガー・インゲルハイム(インゲルハイム)が米国の後発医薬品子会社、ロクサーヌ・ラボラトリーズの売却を検討している。ブルームバーク通信が14日報じ、同社が追認したもので、広報担当者は売却を含む戦略的なオプションを模索していることを明らかにした。
ロクサーヌは従業員数が1,300人で、事業規模が小さい。後発医薬品業界は◇特許切れとなる主要な医薬品の数が2012年をピークに減少している◇特許薬業界の重心が従来型の化学的な新薬から、後発薬の開発が難しいバイオ医薬品に移りつつある――という事情を背景に再編期を迎えており、小規模企業は単独での生き残りが難しくなっている。
ベーリンガーはこうした事情を踏まえ、同子会社を後発医薬品の専門メーカーに譲渡するのが好ましいとみている。また、ベーリンガーでは主要製品の特許が切れて経営が厳しくなっているため、同子会社を売却すれば売却益で特許薬事業を強化できるメリットもある。ブルームバーグによると、ベーリンガーは資産交換を通してロクサーヌを放出する可能性もあるようだ。