ドイツ鉄道(DB)は長距離交通分野で攻勢をかける考えだ。長距離バス市場の急成長を受けて業績が圧迫されているためで、鉄道とバスの両輪からなる対抗策を打ち出す。リューディガー・グルーベ社長が20日、本社所在地ベルリンで明らかにした。
ドイツではDBによる長距離路線バス市場の独占が2013年1月付の法改正で廃止された。これを受け大小さまざまな企業が同市場に参入。激しい競争が繰り広げられている。目的地までの運行時間は鉄道より長いものの、料金が大幅に低いため、DBから顧客が流出しており、昨年は売上高が1億2,000万ユーロ失われたという。
DBはこうした状況を打開するため2月に長距離バスの新戦略を打ち出し、3月には長距離交通サービス全体の競争力強化に向けた構想を監査役会に提出する意向だ。