高級車大手のアウディ(インゴルシュタット)は2020年までに販売台数を200万台以上に拡大する意向だ。ルーパート・シュタートラー社長が1月30日ロイター通信に明らかにした。同社はこのところ年10%以上のスピードで販売を伸ばしており、このペースが続けば16年に目標を達成することになる。
アウディはメルセデス・ベンツ、BMWとライバル関係にある。3社のうち販売台数が最も多いのはBMWで、14年に200万台を突破した。アウディはメルセデス・ベンツより多く2位につけており、昨年は174万台に上った。
同社長は「高級車市場が十分に発達していない市場が世界にはまだたくさんある」と述べ、販売を今後も伸ばすことに自信を示した。拡販に向けては人気の高いSUVを重視。販売台数全体に占めるSUVの割合を現在の3分の1から40%へと引き上げていく。
今年は2大市場の中国、米国のほか、ブラジル、メキシコ、韓国で販売増を見込む。中国市場の成長率については8~9%を予想している。欧州市場は停滞し、ロシアは昨年に引き続き縮小するとみる。