ドイツ鉄道(DB)は18日、長距離鉄道サービスの大幅強化方針を発表した。長距離路線バス市場の解禁を受けて乗客数が減少し、利益も圧迫されていることに対応。運行本数と停車駅を大幅に増やすなどして利便性を高めるとともに、座席予約を無料として料金面でも魅力を向上させ、年間乗客数を5,000万人拡大する考えだ。
2030年までに総額120億ユーロを投じ、運行本数を25%拡大する。フランクフルト経由でハンブルクとミュンヘン、スイスを結ぶ南北の高速鉄道(ICE)路線や、ハノーバー経由でデュースブルクなどとベルリンを結ぶ東西ICE路線は30分間隔で運行。ICEの車内では二等車でも無線LANを無料で利用できるようにする。特急列車ICも本数と停車駅を増やす。
割引サービスカード「バーンカード」は種類を拡充。これまでは有効期間が1年のものしかなかったが、今後は3カ月のものを導入する。また、16年からは格安チケットを乗車直前でも購入できるようにする。