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2015/4/1

経済産業情報

動植物への特許を認める決定=欧州特許庁

この記事の要約

欧州特許庁(EPO)は3月27日、新品種のブロッコリーに特許を認めた同庁の決定は正しかったとして、同決定に対する異議を退ける決定を下した。従来型の交配技術で開発した動植物に特許を認めた格好。これにより、新開発の動植物を利 […]

欧州特許庁(EPO)は3月27日、新品種のブロッコリーに特許を認めた同庁の決定は正しかったとして、同決定に対する異議を退ける決定を下した。従来型の交配技術で開発した動植物に特許を認めた格好。これにより、新開発の動植物を利用した新種開発を競合企業などが行うと特許侵害となることが確定した格好で、独植物交配事業者全国連盟(BDP)は「交配による技術革新と種の多様性が脅かされる」として、独政府に対応を求めた。

ドイツではこれまで、他社が開発した新種を「オープンソース」として利用し別の品種を開発することが認められてきた。今回のEPO決定はこれを否定するもので、同国の種苗メーカー間には危機感が広がっている。BDPのカールシュテファン・シェーファー専務理事は、動植物に特許を許容しない方向で欧州連合(EU)のバイオ特許指令を改正する必要があると指摘。独政府に働きかけを要求した。