アルミニウム圧延品大手のUACJは4月28日、ギリシャ企業エルバル・アルミニウム・インダストリーと共同でドイツに合弁会社を設立することで基本合意したと発表した。欧州で堅調な需要が見込まれる自動車用熱交換器材料を販売する。出資比率はUACJが51%、エルバルが49%。両社は今後、最終合意に向けて協議し、7月をめどに新会社を設立する。
エルバルはバルカン地域最大の鉄鋼・非鉄金属総合メーカーであるビオハルコの子会社で、食品、船舶、自動車、建築、印刷など多くの産業分野向けにさまざまなアルミニウム製品を製造している。ギリシャ、ブルガリア、イギリスなどに計12の製造拠点を持つ。
UACJは長年にわたりエルバルに技術供与を行い、緊密な関係を構築。2007年には共同で市場調査や販売支援などを行う合弁会社アフセルをギリシャの首都アテネに設立し、自動車用熱交換器材料の欧州供給を進めてきた。今回の新会社設立合意により、この関係を一段と強化する。