鉄鋼大手の独ティッセンクルップ(エッセン)は12日、中国の同業、鞍鋼(Angang Steel)との提携を拡大すると発表した。中国自動車市場の拡大を踏まえた措置で、鞍鋼の子会社(社名非公開)に計50%を出資。合弁会社化する。
ティッセンクルップと鞍鋼は2002年、合弁会社TKAS Auto Steel(Tagal)を中国北東部の大連に折半出資で設立した。溶融めっき鋼板を生産し、欧州系など国外の主な自動車メーカーに納入している。従業員数は約320人。
鞍鋼の子会社は現在、同国南部の重慶に自動車向け溶融めっき鋼板の生産施設を建設している。ティッセンクルップはこの会社に直接的に12.5%、Tagalを通して間接的に37.5%を出資。折半出資の合弁会社とする。これにより、中国南部にも製造拠点を確保し、同国の販売地域を拡大する意向だ。