ドイツ連邦統計局が1日発表した2015年5月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比0.7%増となり、4カ月連続で1年前の水準を上回った。エネルギーの下げ幅が縮小したほか、食料品の価格が上昇したことが大きい。サービスは年初の法定最低賃金導入を背景に1.5%上がった。
ドイツではエネルギー価格の下落を受けて1月の消費者物価が前年同月比0.4%減となり、インフレ率(消費者物価の変動率)が5年4カ月ぶりにマイナスへと落ち込んだ。石油価格の急落でエネルギーが9.0%落ち込んだことが響いた。エネルギー価格の下落幅はその後、縮小しており、5月は前月の5.9%から5.0%へと狭まった。
食料品価格は4月に前年同月比1.1%増となり、5カ月ぶりに上昇へと転じた。5月は上げ幅が1.4%へと拡大している。
前月比の物価変動率はプラス0.1%。
欧州連合(EU)基準の消費者物価指数は前年同月比が0.7%増、前月比が0.1%増だった。
一方、EU統計局ユーロスタットが2日発表したユーロ圏の5月のインフレ率(速報値)は前年同月比0.3%となり、6カ月ぶりにプラスへと転じた。エネルギーを除いたベースでは1.0%で、前月の同0.7%を0.3ポイント上回った。