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2015/6/3

企業情報

ダイムラー―産業・家庭用蓄電池事業に参入―

この記事の要約

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は5月28日、子会社ドイチェ・アキュモティブで開発・製造するリチウムイオン電池の用途を自動車以外の分野にも拡大することを明らかにした。自動車向けの需要が現在、限られていることに […]

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は5月28日、子会社ドイチェ・アキュモティブで開発・製造するリチウムイオン電池の用途を自動車以外の分野にも拡大することを明らかにした。自動車向けの需要が現在、限られていることに対応。産業・家庭用の蓄電池も販売していく。

ダイムラーはすでに産業用大型蓄電池の分野でザ・モビリティ・ハウス(エレクトロモビリティ・サービス事業者)、GETEC(電力サービス事業者)と提携した。ドイチェ・アキュモティブの工場がある独東部のカメンツに蓄電容量500キロワット時(kWh)強の施設を開設。ザ・モビリティ・ハウスとGETECの合弁会社クーロンを通して電力取引市場で売電している。蓄電容量は今後、3,000kWhに拡大する。

ダイムラーはリチウムイオン蓄電池をスーパーなどの事業者にも売却する計画。電力の使用量が大きく増える夏季のピーク時などに投入することを想定している。太陽光発電設備を持つ一般世帯にも蓄電池を販売する考えで、顧客の開拓に向けて電力大手のEnBWと提携した。

ダイムラーはこうした事業を国外でも展開していく考えだ。