自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は5月27日、インド南部のチェンナイにある工場でバス生産施設の開所式を行った。同国のバス市場規模が2020年までに倍増すると予想しており、同市場を開拓していく考えだ。
同社は5,000万ユーロを投じてバス工場を建設した。生産能力は年1,500台で、4,000台まで拡張できる。新規雇用規模は300人。
バスはメルセデスベンツ・ブランドと現地ブランド「バーラト・ベンツ」で生産する。バーラト・ベンツのバスはフロントエンジンの量産車で、スクールバスや従業員送迎などの用途を想定している。メルセデスベンツのバスはリアエンジンの高級モデルで、長距離バス旅行向き。今年は両ブランドで車両総重量9トンおよび16トン超のモデルを生産し、来年は同16トンを追加する。
ダイムラーはこのほか、鉱山や建設現場で利用する大型トラック「バーラト・ベンツ3143」を現地で生産することも明らかにした。車両総重量は48トン、最高出力は430馬力。インドは鉱業が盛んなことから十分な需要があると判断した。