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2015/6/3

経済産業情報

乗用車新車登録が6カ月ぶりに減少、営業日数響く

この記事の要約

ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した2015年5月の乗用車新車登録台数は前年同月比6.7%減の25万6,385台となり、6カ月ぶりに落ち込んだ。比較対象の14年5月に比べて営業日数が2日少なかったことが響いた格好。独 […]

ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した2015年5月の乗用車新車登録台数は前年同月比6.7%減の25万6,385台となり、6カ月ぶりに落ち込んだ。比較対象の14年5月に比べて営業日数が2日少なかったことが響いた格好。独自動車工業会(VDA)によると、営業日数調整後の実質では約4%増となり、拡大基調を保った。1~5月の累計は130万5,410台で、前年同期を3.6%上回った。

5月の新車登録台数はキャンピングカー(12.4%増)とスポーツ車(8.1%増)を除くすべての部門で減少した。減少幅は中大型車で最も大きく、25.7%に達した。

動力源別でみると、プラグインハイブリッド車(PHV)は97.0%増の1,054台と倍増。エレクトロアウト(電気自動車とレンジエクステンダー)は38.5%減の574台と振るわなかった。ハイブリッド車は14.4%増の3,073台で、新車登録全体に占めるシェアは1.2%に上った。

新車の走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均131.1グラムで、前年同月から2.4%減少した。

新車登録が最も大きく伸びたブランドは三菱で、前年同月比83.3%増の3,641台を記録した。これにスマート(69.5%増の3,374台)、レクサス(56.4%増の122台)、ジープ(52.2%増の1,152台)が続く。

スマート以外のドイツ車ではミニも19.5%増の3.090台と好調だった。ポルシェは6.3%増の2,614台。その他のブランドはメルセデスが2.4%減の2万3,744台、VWが3.8%減の5万5,785台、BMWが9.1%減の1万8,413台で、アウディ(13.0%減の2万1,027台)、フォード(17.5%減の1万6,824台)、オペル(19.7%減の1万6,886台)は2ケタ減となった。新車登録全体に占めるドイツ車の割合は約63%だった。

三菱とレクサス以外の日本車では日産が12.9%増の5,287台と大きく伸び、スズキも0.5%増の2,008台に拡大した。その他のブランドはマツダが8.0%減の4,162台、トヨタが12.0%減の5,384台、スバルが14.1%減の373台、ホンダが40.6%減の1,231台だった。

日本車以外の主な輸入ブランドではランドローバー(19.4%増の1,651台)と起亜(1.4%増の4,360台)が増加。現代(1.7%減の8,487台)、シュコダ(5.4%減の1万5,033台)、ルノー(6.9%減の8,267台)、ボルボ(9.7%減の2,767台)、フィアット(9.8%減の7,035台)、セアト(11.2%減の8,093台)、プジョー(14.7%減の4,623台)、ダチア(17.1%減の4,064台)、シトロエン(18.4%減の4,161台)は落ち込んだ。

一方、VDAが同日発表した5月の国内乗用車生産台数は前年同月比6%減の45万1,400台に縮小。同輸出台数も6%減の34万7,900台に落ち込んだ。国外新規受注台数は2%減少したものの、営業日数調整後の実質では9%増加した。

1~5月の国内生産台数は240万台強、同輸出台数は約190万台だった。