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2015/6/17

企業情報

フォルクスワーゲン―グループの権限を分散化か―

この記事の要約

自動車大手フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)の経営陣は12日、独北部のブラウンシュヴァイクで臨時会合を開き、組織再編について協議したもようだ。複数の独メディアが報じたもので、権限を分散化する方向という。 VWは […]

自動車大手フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)の経営陣は12日、独北部のブラウンシュヴァイクで臨時会合を開き、組織再編について協議したもようだ。複数の独メディアが報じたもので、権限を分散化する方向という。

VWは4月に辞任したピエヒ監査役会長のもとで集権的に事業の拡大を進め、トヨタ自動車に次ぐ世界2位メーカーに浮上した。だが、計12ブランドを持ち、世界販売台数も1,000万台を突破したことで、中央統制型の経営では市場動向に迅速対応できないなどの問題が浮上。ヴィンターコルン社長は5月の時点で新たな組織構造が必要だとの認識を示していた。

分権化はこうした考えに基づくもので、VWは生産と販売に関する統括権限をグループ全体の取締役会から下部に移管するもようだ。経済紙『ハンデルスブラット』によると、12あるブランドを、VW乗用車を中心とする大衆車グループ(シュコダとセアトを含む)、高級車アウディとランボルギーニ、ドゥカティからなるグループ、ポルシェとブガッティ、ベントレーからなるグループ、およびVW商用車とスカニア、MANからなる商用車グループの4つに編成する方向。ヴィンターコルン社長は再編案を早急にまとめ上げ、9月末の監査役会で承認を得る考えという。