パワーコンディショナー製造の独SMAソーラー(ニーステタール)は10日、電機大手のシーメンスとメガソーラー向けのソリューション提供で提携すると発表した。SMAはグローバル企業であるシーメンスと手を組むことで受注チャンスを拡大。シーメンスは成長市場の太陽光発電分野で事業を強化する。
SMAはソーラーインバーターと複雑なシステム設計のノウハウ、シーメンスは変圧器、高・中圧分野の開閉器および送電網への接続分野のノウハウをそれぞれ持ち寄る。これにより、メガソーラー向けのシステムソリューションとサービスを一手に提供する。両社はすでに、複数のプロジェクトを通して今回の提携の準備を実施済み。SMAのピエールパスカル・ウルボン社長は『ハンデルスブラット』紙に、大口顧客はパーツ間の相性問題をクリアしたシステムを求めていると述べ、シーメンスとの提携は来年にも成果が出るとの見方を示した。
SMAは太陽電池市場の悪化を受けて2013年に赤字に転落したため現在、経営再建に取り組んでいる。これまでは人員削減やデンマークの同業ダンフォスとの調達提携など主にコストの削減に重点を置いてきたが、今後は事業拡大に転じる意向だ。