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2015/6/17

企業情報

ウィンコール・ニックスドルフ―身売り交渉か―

この記事の要約

ATM、POSシステム大手の独ウィンコール・ニックスドルフ(パーダーボルン)が自社売却に向けて米競合ディボールドと交渉しているとの観測が浮上している。『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が10日付で報じた。同社 […]

ATM、POSシステム大手の独ウィンコール・ニックスドルフ(パーダーボルン)が自社売却に向けて米競合ディボールドと交渉しているとの観測が浮上している。『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が10日付で報じた。同社は報道内容を否定しているものの、他の複数のメディアも消息筋の情報として同様の報道を行っている。

ウィンコール・ニックスドルフでは主要顧客である銀行と流通事業者の投資抑制を受けて、ハードウエアの販売が低迷。4月にコスト削減方針を打ち出した。ロイター通信は4月の時点で、同社が業績改善策の検討を投資会社に委託したと報じている。

ウィンコール・ニックスドルフは10日付のプレスリリースで、「我々はウィンコール・ニックスドルフの自立を保つという明確な目標を掲げてリストラプログラムを開始した」として、買収・合併交渉は行っていないと強調した。

FAZ紙によると、同社の世界市場シェアは17.1%で、米NCR(同27.9%)、ディボールド(17.6%)に次ぐ3位に付けている。ディボールドとの合併は独禁法上、問題ないという。