ドイツ機械工業連盟(VDMA)が11日発表した独ロボット・自動化装置業界の2014年の売上高(国内売上と輸出の合計)は前年比9%増の114億ユーロとなり、過去最高を記録した。業界の景気は現在も好調で、1~4月の新規受注高は前年同期比11%増となっており、VDMAは15年の売上高も5%増の120億ユーロに拡大するとの見通しを示した。
14年の売上成長率が最も大きかったのは産業用画像処理装置で、前年比16%増の18億7,200万ユーロに拡大した。今年も10%増加する見通し。
インテグレーティド・アセンブリ・ソリューション(組立・取扱用の構成装置とシステム)とロボットも好調で、14年はそれぞれ8%増の62億ユーロ、7%増の33億ユーロに拡大した。
VDMAはロボットの普及に伴い雇用が失われるとする見方が根強いことを踏まえ今回、そうした懸念を退けるデータを提示した。ウプサラ大学とロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの研究者が共同執筆した論文「職場におけるロボット」に言及。世界17カ国の国内総生産(GDP)成長率の10%以上は生産へのロボット投入で生み出されたが、それに伴う雇用の喪失は確認できないと指摘した。国際ロボット連盟(IFR)も13年のレポート「雇用に対するロボットのプラス作用」で、ロボット1台につき3~5人の新規雇用が創出されることを指摘しているという。