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2015/7/8

企業情報

コメルツ銀行―不動産融資債権29億ユーロを売却―

この記事の要約

独コメルツ銀行(フランクフルト)は1日、業務用不動産向けの融資債権合わせて29億ユーロを複数の投資家に売却することで合意したと発表した。損失を可能な限り抑えながら非中核資産(NCA)を圧縮する方針に沿った措置で、3月末時 […]

独コメルツ銀行(フランクフルト)は1日、業務用不動産向けの融資債権合わせて29億ユーロを複数の投資家に売却することで合意したと発表した。損失を可能な限り抑えながら非中核資産(NCA)を圧縮する方針に沿った措置で、3月末時点で175億ユーロに上ったNCAの規模を約17%削減した。同行は財務強化に向けて不動産・船舶向け融資事業から撤退する方針を2012年に打ち出した。

ドイツを除く欧州14カ国の業務用不動産融資債権22億ユーロをJPモルガンとローンスターに売却。ドイツの同7億ユーロもオークツリーに譲渡する。売却に伴い第2四半期(4~6月)と第3四半期(7~9月)にそれぞれ6,500万ユーロ、2,000万ユーロの損失を計上する。

JPモルガンとローンスターに譲り渡す債権には健全なものと不良化したものがともに含まれる。オークツリーに売却する債権はすべて不良化した資産。今回の取引によりコメルツ銀の業務用不動産融資の不良債権は3月末の30億ユーロから約17億ユーロに減少する。