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2015/7/22

企業情報

ドイチェ・ファンドブリーフバンク―IPOで政府が株式80%放出―

この記事の要約

リーマンショックで経営が悪化し国有化された不動産融資大手ヒポ・リアル・エステート(HRE)の子会社ドイチェ・ファンドブリーフバンク(pbb、ミュンヘン)は16日、株式市場にデビューした。pbbの全資本を持つドイツ政府は同 […]

リーマンショックで経営が悪化し国有化された不動産融資大手ヒポ・リアル・エステート(HRE)の子会社ドイチェ・ファンドブリーフバンク(pbb、ミュンヘン)は16日、株式市場にデビューした。pbbの全資本を持つドイツ政府は同行の民営化を欧州連合(EU)の欧州委員会から義務づけられており、今回の新規株式公開(IPO)により履行したことになる。

pbbの株式80%を放出した。初値は11.45ユーロで、公開価格(10.75ユーロ)を6.5%上回った。売却益は11億6,000万ユーロ。政府は残り20%を2年後以降に手放す。

HREは2008年のリーマンショックをきっかけに資金繰りが急速に悪化したため、翌09年に国有化。HREの不良資産はバッドバンクのFMS ヴェルトマメジメント、健全な資産はpbbにそれぞれ移管された。欧州委は同公的救済を承認する条件として、2015年末までのpbb民営化を命じていた。