ドイツ国内で違法なカルテルを長年にわたって結んでいた砂糖メーカーに対し、ネスレなどの食品メーカーが相次いで損害賠償請求訴訟を起こしている。連邦カルテル庁が昨年2月にカルテル制裁金支払いを命じ、カルテルの事実が確定したため、被害を受けた企業は損賠を請求できる。
カルテルを結んでいたのはファイファ―・ウント・ランゲン(Pfeifer & Langen)、ジュドツッカー(Suedzucker)、ノルトツッカー(Nordzucker)の3社。3社は販売地域を分け合うために、各地域での販売価格と販売量を取り決めていた。カルテルは最も古いもので1990年代半ばまでさかのぼり、立ち入り調査が実施された2009年まで行われていた。
ネスレは3社に総額5,000万ユーロの支払いを求めてマンハイム地方裁判所に提訴した。バウアー、エールマン、ツェンティスの3社も総額1億1,800万ユーロの支払いを請求。ケルン地裁に訴状を共同提出した。このほか、ランベルツが1,160万ユーロ、フィフィルが1億3,000万ユーロの損賠支払いを求めてそれぞれ提訴している。