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2015/8/26

経済産業情報

コネクテッドカー規格の統一へ、デジタル地図のヒア主導で始動

この記事の要約

独高級車大手ダイムラー、BMW、アウディの3社が買収予定のデジタル地図・位置情報サービス会社ヒアは24日、コネクテッドカーのインターフェース規格を自動車業界で統一する考えを明らかにした。同規格を統一することで、渋滞や天候 […]

独高級車大手ダイムラー、BMW、アウディの3社が買収予定のデジタル地図・位置情報サービス会社ヒアは24日、コネクテッドカーのインターフェース規格を自動車業界で統一する考えを明らかにした。同規格を統一することで、渋滞や天候など交通情報の精度を引き上げる狙いだ。

ヒアによると、自動車メーカーとサプライヤー計16社が7月下旬に話し合いを実施。車載センサーからクラウドへのデータ送信で規格を統一する必要があるとの認識で意見が一致した。参加企業名は伏せられているものの、ドイツのほか他の欧州、米国、アジアの企業が代表を送ったという。

ヒアは今後、全世界の業界代表を協議し、同分野の標準規格を策定するオープンな作業部会を設立したい考えだ。

独メーカー3社は8月上旬、ヒアをノキアから28億ユーロで買収することで合意した。自動運転車の実用化や車両の情報端末化(コネクテッドカー)に伴う次世代サービスに欠かせないデジタル地図の技術を確保し、ビッグデータの分野で圧倒的な強みを持つグーグルなどの米IT大手に主導権を奪われないようにすることが狙い。独禁当局の審査を経て来年第1四半期に買収手続きが終了すると見込んでいる。