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2015/9/9

経済産業情報

アフリカ向け機械輸出、過去10年で65%増加

この記事の要約

ドイツ機械工業連盟(VDMA)は4日、同国からアフリカへの機械輸出高が昨年は44億ユーロとなり、2005年の27億ユーロから65%増加したと発表した。ラインホルト・フェストゲ会長は国によって経済の発展度や政治の安定度は大 […]

ドイツ機械工業連盟(VDMA)は4日、同国からアフリカへの機械輸出高が昨年は44億ユーロとなり、2005年の27億ユーロから65%増加したと発表した。ラインホルト・フェストゲ会長は国によって経済の発展度や政治の安定度は大きく異なるとしながらも、「アフリカは疑いの余地なく成長地域とみなすことができる」と述べ、今後の市場の拡大に期待感を示した。

輸出に占める割合が最も大きい製品分野は食品・包装機械で、12%に上った。これに建設機械・建築資材製造機械(11%)、物流機械(9.0%)が続く。駆動機械(7.2%)と空調設備機器(6.0%)も割合が高い。

アフリカの機械市場に占めるドイツ製品のシェアは10.9%で、中国(18.8%)、イタリア(12.5%)、米国(11.9%)に次ぐ4位だった。

アフリカのなかで特に成長が目覚ましい地域はサブサハラ(サハラ砂漠以南)で、同地向けのドイツ製機械の輸出高は2010年に19億ユーロと突破。初めて北アフリカ(同18億ユーロ)向けを抜いた。昨年は北アフリカ向けが約19億ユーロだったのに対し、サブサハラ向けは約25億ユーロに達している。

VDMAのウルリヒ・アッカーマン貿易部長はサブサハラ諸国の成長について、単なる資源供給国から自国産の石油や天然ガス、鉱物、農産物を自ら加工する国へと発展しようとしていることが背景にあると述べた。

VDMAはアフリカで機械メーカーが成功を収めるためには◇各国・各地の実情に見合った販売戦略◇現地ネットワークの構築◇粘り強い長期の取り組み――が必要だとしている。