独化学工業会(VCI)は9日、独業界(製薬を含む)の2015年売上成長率予測を従来の0.5%から1%へと引き上げた。ドル高ユーロ安や欧州経済の回復、石油安が追い風となっているためで、売上高で1,927億ユーロを見込む。出荷価格についてはこれまでの前年比マイナス2%からマイナス2.5%へと下方修正し、生産成長率については1.5%に据え置いた。
15年第2四半期(4~6月)の売上高は前期比で0.4%増加した。国内売上は0.6%減少したものの、国外が0.7%増加。特に米国向けが好調だった。部門別では製薬が好調で、9.1%の高い伸びを記録した。
出荷価格は前期を0.9%上回り、3四半期ぶりに上昇へと転じた。生産成長率は1.6%。工場稼働率は83.5%で、前期の84.1%から0.6ポイント低下した。
VCIは下半期も緩やかな成長が続くとみている。ユーロ安、石油安がプラス材料となる一方で、世界最大の化学市場である中国の経済失速が足を引っ張るとの見方だ。