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2015/10/7

経済産業情報

自転車と自動車の衝突、自動ブレーキがケガ軽減に最適

この記事の要約

自転車との衝突を事前に察知して急ブレーキが作動するシステムを自動車に標準装備することを、独保険協会(GDV)が要求している。最大の死亡原因である頭部損傷のリスクを最も軽減できる手段であるためだ。 交通事故による死亡者に占 […]

自転車との衝突を事前に察知して急ブレーキが作動するシステムを自動車に標準装備することを、独保険協会(GDV)が要求している。最大の死亡原因である頭部損傷のリスクを最も軽減できる手段であるためだ。

交通事故による死亡者に占める自転車運転者の割合は昨年12%で、10年前に比べて50%増加した。自動車との衝突で死亡した人は自転車運転の死亡者全体の3分の1以上を占め、重症を負った人では同割合が約50%に上る。

自動車との事故ではその84%がフロントに衝突していることから、GDVは自転車が自動車のフロントにぶつかる形の衝突テストを1,000件以上実施した。

この結果、◇自転車運転者は歩行者に比べて頭部に重傷を負うリスクが大幅に高い◇自動車のフロントの形状がケガの度合いを大きく左右する◇衝突時にボンネットが上がる安全システムは歩行者には有効だが、自転車運転者には効果がなく、ケガの程度を高めることもある◇衝突時にフロントガラスを全面的に覆うエアバッグは頭部損傷のリスクを低下させる◇衝突時にブレーキをかけ自動車の速度を時速20キロ下げると、頭部損傷のリスクが最も大きく低下する――などが分かった。

GDVはこれを踏まえ、自転車との衝突を事前に察知して自動的にブレーキがかかるシステムの開発と標準装備化を加速するよう自動車メーカーに促した。

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