ドイツ連邦統計局が20日発表した2015年9月の生産者物価指数は前年同月を2.1%下回り、2月以来の大きな下げ幅となった。エネルギー価格の下げ幅が前月の同5.0%から6.1%へと拡大し、全体が強く押し下げられた格好。エネルギーを除いた同物価変動率はマイナス0.6%だった。
エネルギーでは石油製品が19.6%減と特に大きく落ち込んだ。液化ガスが47.6%、灯油が31.9%の幅でそれぞれ下落。軽油は17.5%減、ガソリンは13.2%減だった。天然ガスと電力は下げ幅がそれぞれ3.8%、6.7%にとどまった。
中間財も1.4%下落した。金属が3.5%低下、鉄筋は11.8%減と大きく落ち込んだ。圧延鋼は5.7%%減、基礎化学品は5.4%減。集積回路は10.9%増とこれまでに引き続き2ケタ増となった。
非耐久消費財も1.0%低下した。欧米の経済制裁を受けるロシアが対抗措置として欧州連合(EU)産の農産物や食料品の輸入を禁止していることが響いて食料品が2.2%下落。牛乳は15.4%、バターは8.8%、豚肉は7.5%落ち込んだ。
耐久消費財は1.3%上昇し、投資財も0.7%上がった。
生産者物価は前月比でも0.4%減少し、2カ月連続で落ち込んだ。エネルギーが1.1%下落。エネルギーを除いたベースでは下げ幅が0.1%だった。中間財は0.4%減、非耐久消費財は0.3%増で、投資財と耐久消費財はプラスマイナス0%だった。