排ガス処理システムの独ボイゼン(アルテンシュタイク)が2016年末までにメキシコ中部のサン・ルイス・ポトシに新工場を建設する計画だ。同社は高級車メーカーの販売増の恩恵を受けて製品販売が順調に拡大。世界で展開する工場数は過去2年間で10カ所から17カ所へと拡大した。新工場で生産する部品はメキシコのほか、米国向けにも出荷する。ロルフ・ガイゼル社長への取材をもとに19日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。
同社は売上の90%を独高級車大手アウディ、BMW、メルセデスとの取引が占める。フォルクスワーゲン(VW)は排ガス処理部品の多くを内製しているため、ボイゼンはVW依存度が低く、VWディーゼル車排ガス不正問題の影響は比較的小さいという。
ボイゼンは20年まで売上高を14年の12億8,000万ユーロから20億ユーロに拡大する計画。今年は約15億ユーロを目指しているが、中国市場が低迷しているため達成できない可能性もあるとしている。