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2015/10/28

経済産業情報

エア・ベルリンのコードシェア便、容認期限が延長に

この記事の要約

独連邦交通省は23日、エア・ベルリンと中東エチハド航空のコードシェア便31便の運行を来年1月15日まで認めることを明らかにした。これまでは冬季フライトが始まる25日から禁止する予定だったが、ブラウンシュヴァイク行政裁判所 […]

独連邦交通省は23日、エア・ベルリンと中東エチハド航空のコードシェア便31便の運行を来年1月15日まで認めることを明らかにした。これまでは冬季フライトが始まる25日から禁止する予定だったが、ブラウンシュヴァイク行政裁判所は23日に同コードシェア便の運航を11月8日まで認める仮処分を決定。チケットをすでに購入した乗客が多数いることもあり、交通省はこれまで特例措置として認めてきた計31便のコードシェア運行の期限を来年初頭まで延長した。1月16日以降は認めない姿勢を明確に示している。

エア・ベルリンとエチハドはコードシェア便を計83便、運行している。交通省傘下の連邦航空庁(LBA)はこのうち31便がドイツとアラブ首長国連邦の航空協定に合致していないとして昨年秋に承認しない方針を通告した。最終的には特例措置として承認したものの、期限を今年10月24日までとしていた。

エチハドは同31便の運行を25日以降、認めないLBAの方針を不当として差し止め訴訟を起こし、ひとまず今回の仮処分決定を勝ち取った。

エア・ベルリンは経営状態が悪く、エチハドの出資と両社のコードシェア便運航でかろうじて息が続いている状況だ。エチハドは乗客数を増やす目的でエア・ベルリンと戦略提携していることから、コードシェア便の運行を大幅に制限される現状の改善のメドが立たなければエア・ベルリンから資本を引き揚げる可能性もある。そうなると、エア・ベルリンは経営破たんが避けられない見通しで、独連邦経済省は交通省に態度の軟化を求めているもようだ。ただ、独最大手のルフトハンザ航空は両社のコードシェア便提携を強く批判しており、交通省は厳しい姿勢を崩していない。

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