エネルギー大手の独RWE(エッセン)は10月30日、英国に洋上風力発電パークを建設すると発表した。同社は巨額の債務を抱え資金力が乏しいことから、独電機大手シーメンスなど3社と共同出資。自社の投資額を小規模に抑えた。
英東南サフォーク州の沖合に発電パーク「ギャロパー」を設置する。11月中に着工。2018年3月までに稼働させる計画だ。発電能力は336メガワットで、33万6,000世帯の電力需要に相当する。タービンはシーメンスから56基を調達する。
投資総額は15億ポンド(約20億ユーロ)で、RWEの再生可能エネルギー子会社RWEイノジーとシーメンスの金融子会社シーメンス・ファイナンシャル・サービシズ、マッコーリー・キャピタル、UKグリーン・インベストメント・バンクがそれぞれ25%を出資。資金の約70%を融資で賄う。残り30%は約4億ポンドのため、RWEの当座の負担額は4分の1の1億ポンド程度にとどまる。
RWEは250億ユーロ以上の債務を抱え、投資余力が限られている。このため、重点強化中の再生可能エネルギー事業を他社との共同出資で展開する方針だ。