バイオ医薬品開発の独キュアヴァク(チュービンゲン)は3日、民間の投資家から総額1億ユーロの資金を調達したと発表した。医薬品開発を加速し、同社初の製品を2020年代初頭に市場投入することが狙い。キュアヴァクは事業の国際化に向けて有限会社から株式会社に組織形態を変更したことも明らかにした。
資産管理会社ベイリー・ギフォード、投資会社チャートウエーブ、ノースビュー、シグマおよびメキシコの富豪コッペル家から新たな資金を調達した。ドイツのバイオ企業で一度に1億ユーロの資金を確保したのは同社が初めて。2000年の会社設立からこれまでに獲得した出資総額は3億ユーロとなる。
キュアヴァクはタンパク質合成のための情報を持つRNA分子であるメッセンジャーRNA(mRNA)をベースとする医薬品の開発に取り組んでいる。バイオ企業向けの投資を専門に手がける投資会社ディエヴィニ・ホップ・バイオ・テック・ホールディングが過半数資本を持ち、今春には米ゲイツ財団から4,600万ユーロの出資を得た。