総合医療大手の独フレゼニウス(バート・ホンブルク)は10月29日の決算発表で、2015年12月期の利益見通しを引き上げた。点滴用後発医薬品を手がける子会社カービの業績が好調なためで、株主帰属の純利益の伸び率を従来予測の18~21%から20~22%へと上方修正した。カービは米国市場の競合企業で製品供給に支障が出ていることから、その穴を埋める形で販売を伸ばしている。
15年7-9月期(第3四半期)の純利益は3億6,700万ユーロで、前年同期を31%上回った。業績不振でコスト削減に取り組む人工透析子会社フレゼニウス・メディカル・ケア(FMC)を除くすべての部門が好調で、利益が大きく押し上げられた。営業利益(EBIT)は25%増の10億1,300万ユーロ、売上高は16%増の69億4,000万ユーロだった。