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2015/11/4

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コメルツ銀行―ブレシング頭取が来秋退任へ―

この記事の要約

独2位銀行のコメルツ銀行(フランクフルト)は1日、マルティン・ブレシング頭取が来年10月末の任期終了をもって退任すると発表した。監査役会は任期延長を要請したが、同頭取は経営再建に区切りがついたことから潮時と判断したもよう […]

独2位銀行のコメルツ銀行(フランクフルト)は1日、マルティン・ブレシング頭取が来年10月末の任期終了をもって退任すると発表した。監査役会は任期延長を要請したが、同頭取は経営再建に区切りがついたことから潮時と判断したもようだ。2日の決算記者会見では2015年12月期は8期ぶりに復配する見通しを明らかにした。

コメ銀はリーマンショックの発生した08年、経営不振のドレスナー銀行を保険大手アリアンツから買収することで合意。買収と金融危機の影響で財務基盤が悪化したため、国から180億ユーロ以上の資本注入を受けた。

ブレシング頭取は08年に就任し、ドレ銀の統合や事業再編、財務力の強化に取り組んできた。これが奏功し最近は業績が改善しており、2日発表した15年7-9月期(第3四半期)の営業利益は前年同期の3億4,300万ユーロから4億2,900万ユーロへと25%増加した。貸倒引当金が3億4,100万ユーロから1億4,600万ユーロへと大幅に減少したことが大きい。純利益は税負担の増加が響き8%減の2億700万ユーロに縮小した。9月末時点の狭義の中核自己資本比率(CET1比率)は10.8%で、6月末の10.5%から0.3ポイント上昇した。3月末は9.5%だった。

15年12月期の配当は1株当たり20セントを見込んでいる。

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