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2015/11/4

経済産業情報

VW排ガス疑惑が拡大、3リットル車も不正ソフト搭載か

この記事の要約

米環境保護局(EPA)は2日、欧州自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループのディーゼル車で新たな不正が見つかったと発表した。VWはこれまで、排ガス値を違法に操作するソフトウエアは2.0リットル未満のエンジン搭載車にし […]

米環境保護局(EPA)は2日、欧州自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループのディーゼル車で新たな不正が見つかったと発表した。VWはこれまで、排ガス値を違法に操作するソフトウエアは2.0リットル未満のエンジン搭載車にしか投入していないと主張してきたが、EPAは追加検査の結果、3.0リットルエンジン搭載車でも利用されていることが分かったとしている。VWは新たな容疑を否認するとともに、EPAに全面協力し疑惑を解明したいとの立場を示した。

EPAは9月中旬、VWは排ガス検査で許容値をクリアしていると見せかけるためのソフトをディーゼル車に搭載していたと発表した。同ソフトは路上走行状態を模擬して室内で行う検査を検知。当局の規制に見合った排ガス値を実現するように作成さられていた。実際の走行時には同ソフトが作動せず車両は許容値を大幅に超える有害物質を排出する。

同ソフトが搭載されているは2008年以降に米国で販売したVWと姉妹ブランド・アウディの計5モデルで、合わせて48万2,000台。VWはその後、「EA189」というエンジンを搭載したVWブランド乗用車、アウディ、セアト、シュコダ、VWブランド小型商用車が該当することを明らかにした。世界全体で計1,100万台に上る。

これらのモデルは排気量1.2リットルないし1.6リットル、2.0リットルのエンジンを搭載している。

EPAによると、VWグループの3リットルV6エンジンを搭載したディーゼル車の排ガス検査を行ったところ、米国許容基準の最大9倍の窒素酸化物(NOx)が検出された。不正ソフトが搭載されているというのがEPAの見方だ。

該当するのは2014年式VW「トゥアレグ」、2015年式ポルシェ「カイエン」、2016年式のアウディ「A6クワトロ」「A7クワトロ」「A8」「A8L」「Q5」で、約1万台に上る。

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