産業ロボット大手の独クーカ(アウグスブルク)は11日の決算発表で、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題が同社の業績に今後、悪影響をもたらす可能性があるとの見方を示した。VWはクーカの売り上げの7~10%を占める主要顧客。排ガス不正で利益が当面、強く圧迫されることから投資抑制方針を打ち出している。クーカのロイター社長は、どの程度の影響を受けるか現時点では分からないとして、動向を注意深く見守っていく意向を示した。
クーカの2015年7-9月期(第3四半期)の売上高は7億2,200万ユーロで、前年同期を33.9%上回った。物流業界や病院向けのオートメーション機器を手がけるスイスログを買収したことが大きい。同買収を除いた実質の売上高は5.3%増の5億6,770万ユーロだった。営業利益(EBIT)は1.9%増の3,750万ユーロで、売上高営業利益率は6.8%から5.2%に低下。税引き後利益は3.1%減の2,190万ユーロだった。