Ifo経済研究所が24日発表した2015年11月のドイツ企業景況感指数(2005年=100)は109.0となり、前月の108.2から0.8ポイント上昇した。同指数の改善は2カ月ぶり。事業の現状判断を示す指数と今後6カ月の見通しを示す期待指数がともに上昇しており、Ifoのハンスヴェルナー・ジン所長は「ドイツ経済は世界的に強まる先行き不透明感の影響を受けていない」と指摘。今月中旬にパリで起きた過激組織「イスラム国(IS)」のテロも数値を押し下げていないと断言した。
期待指数は前月の103.9から104.7へと0.8ポイント増加した。改善は3カ月連続。現状判断指数も112.7から113.4へと0.7ポイント上昇した。
部門別でみると、製造業の景況感指数は4カ月ぶりに好転した。現状判断と期待指数がともに上昇。自動車業界の景況感はフォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題にもかかわらず前月に引き続き改善した。
卸売業も現状判断と期待指数が改善し、総合では14年1月以来の高水準に達した。小売業は期待指数が大きく低下、現状判断もやや悪化した。
建設業は現状判断が大幅に改善した効果で総合がドイツ統一後の最高を更新した。