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2015/12/9

総合 - ドイツ経済ニュース

製造業受注が4カ月ぶりに増加

この記事の要約

ドイツ連邦経済省が4日発表した10月の製造業新規受注指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を1.8%上回った。増加は4カ月ぶり。大型受注は平均を下回ったものの、受注が拡大した。経済省はユーロ圏(ドイツを除く)か […]

ドイツ連邦経済省が4日発表した10月の製造業新規受注指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を1.8%上回った。増加は4カ月ぶり。大型受注は平均を下回ったものの、受注が拡大した。経済省はユーロ圏(ドイツを除く)からの受注がこのところ好調なことから、ユーロ加盟国の景気回復は今後も続くとの見方を示した。

ユーロ圏からの受注は2.4%増加した。国内とユーロ圏外もそれぞれ1.7%、1.4%拡大。統計上で区分している3地域すべてで受注が改善した。

部門別では消費財の伸び率が最も大きく、3.8%に上った。ユーロ圏が9.2%増となり全体をけん引した格好。ユーロ圏外は3.1%増、国内は0.6%増だった。

投資財も2.7%増となり、4カ月ぶりに好転した。国内が4.2%増加。ユーロ圏とユーロ圏外もそれぞれ0.6%、2.3%伸びた。

中間財は0.1%増と小幅な伸びにとどまった。ユーロ圏が3.3%増と大きく伸びたものの、ユーロ圏外と国内がそれぞれ1.4%、0.7%の幅で減少し、足を強く引っ張った格好だ。

特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較をみると、9~10月は前の期の7~8月を0.9%下回った。国内が0.9%減少。国外も0.8%落ち込んだ。投資財が2.0%減となったことが響いた格好で、消費財は1.1%増加。中間財も0.1%拡大した。

独商工会議所連合会(DIHK)の関係者はロイター通信に、ユーロ圏外からの新規受注が直近のピークである6月をなおも10%以上、下回っていることを指摘。ドイツ製品はユーロ安で価格が下がっているにもかかわらず非ユーロ圏の需要が伸びていないとして、景気の先行きに慎重な見方を示した。

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