ドイツの風力発電量が11月に11.42テラワット時(TWh)となり、最大の電源である褐炭(11.46TWh)との差を大幅に狭めた。風力が強かったほか、風力発電風車の新設規模が急速に増えていることが背景にある。フラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所(ISE)がライプチヒ電力取引所の暫定データをもとに明らかにしたもので、ISEの研究員は「(風力発電と褐炭発電の量は)同水準と言える」と明言した。
3番目に大きい電源は石炭で、11月は8.83TWhに上った。4位以下は原子力(7.59TWh)、バイオマス(4.27TWh)、ガス(3.73TWh)、水力(1.36TWh)、太陽(1.2TWh)が続いた。
独風力エネルギー全国連盟(BWE)によると、風力発電の新設能力は今年4,250メガワット(MW)に達する見通し。仮にフル稼働で発電すると、原発4基分の電力を生産できる計算だ。
独エネルギー水道産業連合会(BDEW)は、ドイツの消費電力に占める再生可能エネルギー由来の電力の割合が今年は33%となり、昨年の27%から6ポイント上昇すると予想している。