ドイツ鉄道(DB)は4日、高速鉄道ICEの次世代車両「ICE4(412型)」を初公開した。試運転を経て2017年12月から営業運転を開始する予定。製造元であるシーメンスの鉄道部門のヨッヘン・アイクホルト最高経営責任者(CEO)は「ICE4は期待を満たしていると確信している」と述べ、納期を順守できるとの見方を示した。シーメンスでは過去にDB向けICE(ヴェラロD)の納期が大幅に遅れ、DBのダイヤに支障が出た経緯がある。
ICE4は全長346メートルで、座席数は830(一等車205、二等車625)。最高速度は時速250キロメートルで、第1世代の車両である「ICE1」の280キロを下回るものの、省エネ性能と快適性は大幅に改善。シート1席当たりのエネルギー消費量は22%低下した。また、エアコンはマイナス25度からプラス45度までの外気温に対応できるため、猛暑時や厳寒時に故障するリスクは大幅に下がったという。
DBは動力集中方式を採用したICE1と「ICE2」を漸次、ICE4(「ICE3」と同じ動力分散方式)へと切り替えていく考えだ。