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2015/12/16

経済産業情報

独企業の大半がデジタル化を肯定評価

この記事の要約

ドイツ企業の96%がデジタル化を事業のチャンスと考えていることが、独情報通信業界連盟(Bitkom)が10日に発表したアンケート調査結果で分かった。その一方で、競合に比べてデジタル化が遅れているとの回答も56%と多く、B […]

ドイツ企業の96%がデジタル化を事業のチャンスと考えていることが、独情報通信業界連盟(Bitkom)が10日に発表したアンケート調査結果で分かった。その一方で、競合に比べてデジタル化が遅れているとの回答も56%と多く、Bitkomのベルンハルト・ローレーダー専務理事は「デジタル経済ではスピードが決定的に重要な要因だ」と指摘。事業のデジタル化を加速するよう呼びかけた。

調査は銀行、自動車、製薬、メディア、旅行業界の、従業員20人以上の企業を対象にBitkomの調査機関が実施した。それによると、「デジタル化が事業モデルに影響をもたらす」との回答は銀行業界で78%に達し、最も高かった。これにメディア(同72%)、製薬(69%)が続き、最低の自動車でも66%に上った。

「(アップルやグーグルなど)IT業界の大手が自らの業界に参入することを警戒している」との回答も銀行業界で最も多く、65%に上った。これに自動車が54%で続いた。製薬は同回答が25%で最も少なかったものの、「スタートアップ企業を警戒している」との回答は69%に達し、ダントツで多かった。

「製品・サービス開発をスタートアップ企業と共同開発しますか」との質問では自動車業界で回答が38%に達し、最も多かった。これにメディア(35%)、製薬(33%)が続き、旅行と銀行はそれぞれ25%、24%にとどまった。

自動車業界の企業を対象に「自動運転車が幅広く普及するのは何年後だと思いますか」と尋ねた質問では「15年後」との回答が48%で最も多かった。これに「25年後」が29%、「20年後」が15%で続き、「10年後」は2%に過ぎなかった。