インフレ率4年連続低下、最低賃金でタクシー料金などは上昇

ドイツ連邦統計局が19日発表した2015年の消費者物価統計の詳細によると、同年のインフレ率(消費者物価の変動率)は前年比0.3%にとどまり、前年の同0.9%から低下した。インフレ率は11年の2.1%を直近のピークに縮小が続いている。

物価の最大の押し下げ要因は石油製品で、暖房用の灯油は23.1%下落。自動車燃料も10.0%落ち込んだ。このほか、食用油脂(-4.8%)、乳製品・卵(-4.3%)、通信(-1.2%)、食肉・肉製品(-0.5%)、パック旅行(-0.3%)などで前年を下回った。

一方、全国全業界一律の法定最低賃金導入を受けてタクシー料金は12.1%上昇。美容理容・ボディケアサービス(+3.4%)、宿泊・外食(+2.6%)も上げ幅が大きかった。物品では不作の影響で野菜と果物がそれぞれ5.3%、5.0%上昇している。

15年12月のインフレ率は前年同月比が0.3%、前月比が-0.1%だった。

欧州連合(EU)基準のインフレ率は15年が0.1%。15年12月は前年同月比が0.2%、前月比が0.0%だった。

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