独製造業のインダストリー4.0(I4.0)向けの投資額は2020年まで年310億ユーロに上る――。市場調査大手プライス・ウォーターハウス・クーパース(PWC)は独自調査をもとに13日、こんな見通しを明らかにした。世界全体では年9,070億ドルに達するとしている。
PWCは世界のメーカー2,000社強を対象にアンケート調査を実施。ドイツ企業は513社が対象となった。独企業のインダストリー4.0向け投資の内訳はソフトウエアとサービスが計50%、センサー、コンピューターなどのハードウエアが30%、社員研修が20%となっている。
I4.0の実現で最も難しい課題としては分析方法と適用可能なアルゴリズムの欠如との回答が最も多く、これに人材不足、重要なデータへのアクセスが続いた。
調査は北米、欧州、アジアの企業を対象に実施した。すべての地域でインダストリー4.0実現への強い意志が確認されたものの、モチーフに関しては地域間の相違が大きく、欧州では自動化の更なる推進とコスト削減、北米では新しい製品・事業モデルの開発、中国では効率化の推進による欧米へのキャッチアップが主な動機となっている。