ドイツ連邦経済省が9日発表した3月の製造業新規受注指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比1.9%増となり、9カ月来の大きな伸びを記録した。増加は2カ月ぶり。ユーロ圏外からの受注が6.2%増えて全体を強く押し上げた格好だ。ユーロ圏(ドイツを除く)は1.1%増、国内は1.2%減だった。
部門別では投資財の伸び率が最も大きく、4.0%に達した。ユーロ圏外が10.9%増加。ユーロ圏も2.0%増えた。国内は2.9%減だった。
消費財も1.6%増加した。ユーロ圏が8.3%拡大。国内も1.1%伸びた。ユーロ圏外は3.4%落ち込んだ。
中間財は1.2%減で、内訳は国内0.3%増、ユーロ圏1.6%減、ユーロ圏外4.0%減だった。
特殊要因による統計上のブレが小さい3カ月単位の比較をみると、1~3月(第1四半期)は前期(2015年10~12月)比で実質0.5%増加した。ユーロ圏外が2.6%増と好調で、国外全体でも2.0%伸びた。国内は1.3%落ち込んだ。部門別では投資財が1.9%、消費財が1.5%の幅でそれぞれ増加。中間財は1.8%減少した。
経済省は国際的な経済環境が低迷するなかで第1四半期の受注が伸びたほか、景況感調査で製造業の今後の事業見通し(期待指数)が改善していることを指摘。同業界の景気は今後も緩やかに上昇するとの見方を示した。