メルク―MS治療薬の承認再申請、EMAが受理―

製薬大手の独メルク(ダルムシュタット)は18日、多発性硬化症(MS)治療薬「クラドリビン」の承認申請を欧州医薬品審査庁(EMA)が受理したと発表した。同薬に対しては欧米の医薬品当局が否定的な見解を表明したため、同社は2011年、承認申請を取り下げたが、その後の治験などで良好な結果が出たことから昨年9月に再申請方針を打ち出していた。

クラドリビンは経口投与タイプのMS治療薬。従来の治療薬と異なり注射の必要がないため患者負担が小さく、年商10億ユーロ超の医薬品(ブラックバスター)候補と目されていた。

だが、米食品医薬品局(FDA)が発がん性があると懸念を表明するなど、認可当局の評価は否定的で、メルクは承認申請の撤回を余儀なくされた。その後に実施した治験、およびリスクと効用に関する分析で同社は承認を得られると判断。再申請に踏み切った。

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