警備員にボディカムを装着させる試験プロジェクトをドイツ鉄道(DB)がベルリンで開始した。職員に対する乗客などの暴行や威嚇が増えていることを受けた措置で、年末まで実施。効果が確認できれば、全国展開する考えだ。
DB職員に対する今年上半期の暴行件数は950件で、前年同期を10%上回った。職員に対するリスペクトの低下が背景にあり、件数は増加傾向にある。被害を受けるのは主に警備員で、全体の3分の2を占める。
DBはこれを受け、ベルリンの東駅、アレクサンダー広場駅、動物園駅で試験プロジェクトを始めた。警備員は制服の胸の部分にボディカムを装着する。画面にはライブ映像が表示されることから、警備員を威圧する乗客などはその画像を見ることになり、暴行の抑止効果が期待される。状況がエスカレートしてきた場合、警備員はボディカムのボタンを押して録画することができる。
ドイツでは計700の駅にビデオカメラが設置されている。このほか、DBの列車にも計2万7,000台が搭載されている。DBの警備員は3,700人。