ドイツ銀行(銀行)―低金利が直撃、利益激減―

独銀最大手のドイツ銀行(フランクフルト)が7月27日発表した2016年4-6月期(第2四半期)決算の純利益は2,000万ユーロとなり、前年同期の8億1,800万ユーロから大幅に落ち込んだ。歴史的な低金利を背景に売上高に相当する経常収益が19.5%減の73億8,600万ユーロへと縮小したことが影響。貸倒引当金を1億5,100万ユーロから2億5,900万ユーロに拡大したことも響いた。

経常収益はすべての事業部門で減少した。特に債券、株式、外国為替などを取り扱うグローバルマーケット部門は27.6%減の24億2,000万ユーロと減少幅が大きく、税引き前利益は10億8,600万ユーロから2,800万ユーロへと急減した。

同行の利益を昨年まで最も強く圧迫してきた法務リスク引当金は1億2,000万ユーロにとどまり、前年同期(12億2,700万ユーロ)の10分の1以下に減少。1-3月期に引き続き大幅に縮小した。

6月末時点の狭義の中核自己資本比率(CET1比率)は3月末を0.1ポイント上回る10.8%へと上昇した。ただ、独銀2位のコメルツ銀行(同11.5%)を下回っている。

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