ドイツ機械工業連盟(VDMA)は17日、独農業機械業界の2016年の売上高が前年比5%減の70億ユーロに後退するとの見通しを明らかにした。欧州農機業界の7月の景況感が一段と悪化したうえ、新規受注も歴史的な低水準にあるためで、昨年に引き続き今年も減少するとみている。
16年上半期の独業界の売上高は41億9,000万ユーロで、前年同期を1.5%上回った。売り上げの72%を占める輸出が好調だったためで、特に最大市場であるフランス向けがこれまでの低迷から回復し25%以上、拡大したことが大きい。ロシア向けもわずかながら増加へと転じた。
国内売上高は14%減の10億8,000万ユーロと大きく落ち込んだ。牛乳価格の急落を受けて酪農家の需要が冷え込んでいることが響いた。VDMAが国内農家を対象に実施したアンケート調査によると、下半期に農業機械の購入を計画しているとの回答は9%にとどまった。