資源安などが機械業界のマイナス要因に

ドイツ機械工業連盟(VDMA)は5日、独業界の2017年の生産成長率が前年比で実質1%にとどまるとの予測を発表した。資源価格の低迷を受けて資源業界向け機械の需要が減少。地政学リスクや英国の欧州連合(EU)離脱決定も足かせとなる。今年の生産高(実質)については横ばいの2,030億ユーロを見込んでいる。

今年1~7月の生産高は前年同期比で実質0.3%減少した。上半期は同1.1%増加したものの、学校の夏休みと工場休業が7月に集中したことから同月の生産高が9.3%減(前年同月比)となり足を強く引っ張った格好だ。7月の落ち込みは8月に相殺されたとVDMAはみている。

1~7月の輸出高は893億ユーロとなり、前年同期を名目で2.8%、実質で3.4%下回った。仕向け先地域別でみると、アジアが名目で10.2%減少。特に中東は16.3%減と振るわなかった。東アジアは12.1%減で、中国は後退幅が13.6%に上った。南米と北米もそれぞれ10.0%、2.9%縮小した。

欧州は0.1%増加した。EUが0.1%拡大。その他の地域は0.1%減少した。

製品部門別では精密工具と建設機械・建築資材製造機械がそれぞれ6.5%後退。物流技術と空調設備機器技術も各6.4%、6.3%落ち込んだ。パワーシステムは14.9%増と大きく伸びている。(表を参照)

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