ドイツ連邦統計局が10月26日発表した9月の輸入物価指数は前年同月を1.8%下回ったものの、下落幅は5カ月連続で低下した。エネルギー価格の下落率が狭まっていることが大きく、直近のピークである4月(6.6%)に比べると輸入物価の低下幅は4.8ポイント縮小した。エネルギーを除いた同物価の変動率はマイナス0.9%だった。
エネルギー価格は9.6%低下した。天然ガスが15.1%、石油製品が10.2%の幅で下落。原油も6.7%落ち込んだ。石炭は2.8%減で、電力は1.5%増だった。
鉱石では非鉄金属鉱石が2.1%低下したものの、鉄鉱石は8.2%上昇した。銑鉄・鉄鋼・鉄合金は0.6%減だった。
非鉄金属は低下幅が前月の1.2%から0.5に縮小した。アルミニウム・アルミ合金と銅板・粗銅がそれぞれ11.1%、9.5%下落したのに対し、粗ニッケルは0.7%上昇した。
食品関係では穀物が5.4%低下。牛肉も3.9%落ち込んだ。牛乳・乳製品は0.8%増となり上昇に転換。豚肉とコーヒー生豆はそれぞれ14.4%、18.2%高くなった。
リグニン・セルロースは10.6%減と前月に引き続き大きく下落した。
輸入物価指数は前月比では0.1%増となり2カ月ぶりに上昇した。エネルギーは0.1%減で、エネルギーを除いた輸入物価は0.1%増だった。
9月の輸出物価指数は前年同月比0.6%減となり、9カ月連続で1年前の水準を下回った。前月比では変動がなかった。