経営不振の独特殊機械メーカー、マンツ(ロイトリンゲン)は23日、中国メーカー2社から薄型太陽電池製造装置を受注したと発表した。受注高は同社史上でダントツ1位の計2億6,300万ユーロ。2015年の売上高(2億2,000万ユーロ)を上回る規模だ。今後も新たな受注が見込めるとしており、経営に薄日が差してきた。
発注元は昨年マンツの大株主となり経営再建を支援している上海電気と、石炭大手の神華集団。マンツは受注した製品の設置を今年開始し、来年に終了する予定。
今回受注したのは銅、インジウム、ガリウム、セレンの4種類の元素を原料とするCIGS太陽電池の製造装置。CIGS太陽電池は現在主流の結晶シリコン型太陽電池に比べ製造コストが低いものの、発電効率が低いという難点があった。マンツは発電効率の高いCIGS太陽電池の生産技術を開発し、今回の大型受注を獲得した。