アリアンツ―豪QBE買収か―

保険大手の独アリアンツ(ミュンヘン)が豪同業QBEの買収に動いているとの観測が浮上している。『ハンデルスブラット』紙が1月30日、報じたもので、実現すればオリファー・ベーテ社長の就任後、初の大型買収となる。アリアンツは報道内容へのコメントを控えている。QBEはアリアンツその他の企業とそうした交渉を一切行っていないとの声明を出した。

同紙によると、ベーテ社長はクリスマス直前にQBEのジョン・ニール最高経営責任者(CEO)と非公式に会談。アリアンツによるQBE買収の可能性を話し合ったという。買収提示額は1株当たり15豪ドルで、前週最後の営業日である27日の終値を20%以上、上回っている。QBEを200億豪ドル(140億ユーロ強)と評価した格好だ。

ベーテ社長は2015年5月に就任した。これまでは買収による事業の拡大よりもデジタル化の推進など今後の成長に向けた足場固めを優先してきた。買収を実施する場合の条件としては◇買収対象が適切な事業規模を持つ◇買収価格が妥当である◇友好的な買収である――の3つを挙げてきた。

QBEは保険業界で世界のトップ20に入る大手企業。オーストラリアのほか、ニュージーランド、アジア太平洋に大きな事業基盤を持つ。

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