電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)は1月31日の決算発表で、2017年9月通期の業績見通しを上方修正した。第1四半期(16年10~12月)の利益が好調だったためで、製造分野全体の売上高税引き前利益率を従来予測の10.5~11.5%から11~12%へと引き上げた。
第1四半期の製造分野の税引き前利益は計25億1,400万ユーロで、前年同期を26%上回った。鉄道設備事業の減収で減益となったモビリティ部門を除いくすべての部門で増益を確保。風力発電タービンなどを手がける再生可能エネルギー部門では5,100万ユーロから1億1,100万ユーロへと倍増した。デジタルファクトリー部門も60%増の6億6,800万ユーロと好調だった。
製造分野の売上高は1%増の194億400万ユーロで、売上高税引き前利益率は前年同期の10.4%から13.0%へと上昇した。
金融サービスを含む継続事業ベースの売上高は1%増の191億1,900万ユーロ、税引き前利益は41%増の26億4,000万ユーロで、株主帰属の純利益は25%増の19億500万ユーロだった。
継続事業の新規受注高は14%減の195億5,400万ユーロと大きく落ち込んだ。比較対象の15年10~12月は大型受注が多く水準が押し上げられており、その反動が出た格好だ。